2014年2月25日火曜日

新型レジェンド 米価格60000ドル!高いな・・・

  日本に久しぶりに導入されるレジェンドHVが北米で先行販売されました。パワーユニットはもちろん1つしかなくて基本価格が60000ドル。マセラティギブリの北米価格に迫るとは・・・。スカイラインのように日本価格の方が安いみたいな設定になってくれれば、そこそこ売れそうです。ただし既に日産がV6HVでAWDで4WSでステアバイワイアで「完全武装」した新型スカイラインを480万円で出してますから、いまさら700万円と言われても完全に後の祭りになりそうです。

  新型スカイラインも新型レジェンドも高級車として求められていることを、持てる技術を惜しみなく投入して作ったことに非常に大きな価値があると思います。ちょっと違うかもしれませんが、マツダがロータリーを作ったみたいな「モノ作りの魂」を感じるんですよね。高級車はどう頑張って作ったところでメルセデスに乗る人はずっと乗るでしょうし、こだわって作ったところで台数が大きく増えるわけでもないので、やや進化がスローになっている気もします。ドイツ御三家は12気筒エンジン積めればそれで顧客は満足して買っていくので、それ以上のメカニカルな工夫が少ないです。高級車なんて所詮はブランド力であって、判りやすければいいってことでしょうけど。

  これまで日本メーカーは世界の自動車のトレンドに逆らって、低価格のクルマにハイブリッドを搭載するために多くの投資を行ってきました。充電設備などのインフラが要らないハイブリッドを可能な限り短い期間で普及させることが自動車メーカーの使命と考えていたはずです。日本発のフルハイブリッドは、低価格車でも確実に燃費効果が見込めることで、しだいに信頼を獲得し、市場を席巻している日本は特別としても海外市場にも徐々に広がっています。正直言ってフィット、アクア、プリウス、カローラとHV車が上位を独占する日本市場は世界に誇るべきことだと思うんですよ。日本人はさすがだと。

  低価格車への普及はフィットの登場で完全に一巡し、今度は上級車種にHV技術を応用した次世代高性能車の開発そして発売の時を迎えています。低価格車HVに続いて日本メーカー(大手3社だけですが)が発信するトレンドが、「安全」「静粛」「乗り心地」といった高級車の基本を突き詰めた中で進化した、新しい「HV&AWDサルーン」というジャンルなんでしょうね。AWDの高級サルーンというトレンドを作ったのはスバル・・・じゃなくてアウディでしたね。またアウディA8はレクサスを脅かすほどの驚異の静音設計で移動空間を楽しむ優雅な乗り物。こういうクルマで移動する身分になったら欲しいな。

  アウディA8は日本ではあまり人気ないみたいですね。アウディブランド全体が日本では元気ないです。Sクラスや7シリーズは私の住む東京都西部(田舎)の某駅前でもたまに見かけますが、アウディA8は見た事ないです。スペックもおとなしいですし目立たないようで、皆さんパナメーラとかに行ってしまうのでしょうね。話を元に戻すと、ホンダのレジェンドHV(アキュラRLX)は、FFベースのAWD設計なのでアウディとは北米での好敵手。しかも面白いことにブランドベースで販売台数がほぼ同じ! これはお互いにはかなり意識していて"ピリピリ"してそうですね。レジェンドHVはA6とA8のちょうど中間に位置する価格設定です。A6に満足できない客層を掴まえつつ、A8の客をお買い得感でおびき寄せるという作戦でしょうか?


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2014年2月11日火曜日

CR-ZよりもS660に惹き付けられる・・・その訳は。

  マツダロードスターの次期モデルでは1.5LのNAエンジンになるそうだというニュースを聞いて・・・。そもそもマツダはロードスターが何たるかを見失っているのでは?みたいな上から目線の想いがひとしきり噴き出す。近所のスーパーにお買い物に行ければそれでいいのか!はちょっと乱暴かもしれないけど。エンジンをダウンサイジングして燃費を良くすればそれでいいのか? そもそもロードスターって500kmとか移動するにはちょっとアレなサイズじゃないですか?

  クルマは確かに遠くまで行くための道具ですが、いざマツダロードスターを所有するとなるとイメージすることは、「遠くへ行く」ではなくて「高いところに登る」だったりします。私はアホなので高いところが大好きなんです。実際のところNCロードスターの販売はイマイチのようですが、山道を行けばかなりの確率で会えます。まあそういう使われ方をするクルマなんだというのは間違っていないようです。日本を楽しくドライブするためには、結局は誰も行こうとしない道を登るのが一番だと思うし、ヒルクライムを楽しめる公道車としてのロードスターにこそ存在価値があるのだと思います。

  ホンダCR-Zが大きなインパクトを残すことが出来なかった理由もこの辺にあるのではと思っています。あの小振りな車体ではいくら燃費を伸ばしても、長距離用途には向かないわけです。だったらヒルクライムさせるクルマに仕上げるしかないと思うのですが、HVを積んでしまっています。山岳路のアップダウンを走れば回生ブレーキで充電できるという考え方もあるでしょうけど、バッテリーの分だけ車重が増えるデメリットと、まだまだ初期段階のホンダのHVだということを考えると、あえてCR-Zを「登る」クルマに指名する人は現状ではほとんどいないと思います。当然ながらあまり見かけません。

  日本の小型スポーツは坂を登らないとなかなか特別な存在感を出せないです。マツダロードスターのコンセプトをパクっていながらもメルセデスSLKやBMW Z4はそのヘビーな車重が仇となってヒルクライムは苦手です。ポルシェやロータスそしてアウディTTなどが、日本の峠道でも愛好されているようですが、山登るためだけにに600万円や800万円はちょっとバカバカしい気もします。

  昨今の日本車はというと、セダンはどんどんサイズが大きくなり、コンパクトカーは燃費のためにパワーが出にくくなって、山道を行くのに適した日本車が減っているのも事実です。電車とかバスとか通っていない山間部へ到達する手段としてクルマの価値があるはずなのに、その性能を持ち合わせていないとなると、自動車の未来はより閉ざされたものになっていくと思います。社会の模範として環境だの社会性だのを盛んに訴えている自動車会社ですが、やっている事は過疎化が進む地域の存在を切り捨てているといってもいいかもしれません。

  そんなに山ばっかり行くか?と言われると、人それぞれだと思いますが、私はいまのクルマで楽しんできた約23000kmのドライブで印象深いものはほとんどが山道です。日光、赤城、榛名、妙義、碓氷、雁坂、ヤビツ、箱根・・・。クルマの醍醐味を感じられるスポットにはことごとく行ってきまし、やはりどこ行っても満足できます。金曜日に仕事を終えて夜景を見にいくだけで日々の疲れを忘れさせてくれる。これだけでクルマを所有していて良かったなと思わせてくれます。

  1.5Lになるマツダロードスターや現行のCR-Zで雁坂峠に楽しく登れるのか? マツダのテストコースがあるなだらかな中国山地とは全く違いますし、ホンダは関東山地の麓と言える寄居や狭山に拠点を構えているのだから、いくらでもテストできるのでは? さてホンダが今年発売する予定のS660は軽自動車ながらミッドシップで軽量なボディを生かしてヒルクライムもなかなか期待できる仕上がりになるかなと期待してしまいますがどうでしょうか?

  
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